
「ここの信号はいつも赤だ」、「私が何々をするといつもこうだ」といった経験はありませんか?
これらはすべて「思い込み」によるものかもしれません。
本日は、これらについて行動経済学から読み解いてみましょう。
目次
代表性バイアスの本質は「思い込み」

みなさんは、「私が〇〇をするといつもこうだ」といった感情を抱いたことはありませんか?
例えば、
・私が通るといつもここの信号は赤だ
・時計を見るとゾロ目の時が多い
・マリオカートで私が1位に出ると必ずトゲゾー甲羅がやってくる
といったように、何気ない日常からゲームまで、このような感情は誰しも抱くものです。

しかし、これって本当なんでしょうか?
実際は「思い込み」によるもの
・私が通るといつもここの信号は赤だ
・時計を見るとゾロ目の時が多い
・マリオカートで私が1位に出ると必ずトゲゾー甲羅がやってくる
これらのことは、明らかに「偶然」おこる事象であって、誰かが恣意的に起こせるものではありません。
「なぜ私だけが」と思っていることは、誰にでも等しく起こっているのです。
ですので、基本的には、
インパクトの強い事象に対して、脳が強く記憶すること
による、「思い込み」によってそのような感情が湧くわけです。

ちなみに、「よく足の小指をぶつける」というのもその例です。よくよく思い返してみると、1年に1回ぐらいしかぶつけていないものです。
恐ろしい代表性バイアス

代表性バイアスとは、「一度の代表的な出来事によって、考えが偏ること」を言います。
「考えが偏る」と起きることは何かわかりますか?
「木をみて森を見ず」という言葉があります。
たとえ、一本の木が枯れていたからと言って、森が枯れていることには結び付きません。
しかし、人間はその枯れている木に注意がかられ、あたかも「森が枯れている」ように感じてしまいます。

某米国大統領も、ものごとの一片だけをみて判断をしています。もう少し、大きなくくりで、慎重に判断することが重要でしょう。
FX投資での代表性バイアス
もともと、代表性バイアスは、「行動経済学」の分野で研究されました。
FXなどの投資の分野では、「単なる予想がたまたま当たる」ことで、それがあたかも真であるかのように思い込むことがあります。
それが、本当にテクニカル分析などで理論的に導き出された結果による勝利なのか、偶然による産物なのかを見極める必要があります。

よく、FX投資などで負ける原因はここにあると思います。
「思い込み」を防ぐために

「思い込み」を防ぐことは容易ではありません。
物事には必ずノイズとなる要因があり、それを見抜くのは至難の業です。
しかし、ちょっとした意識をもつことで、その「思い込み」は最小限になるかもしれません。
徹底的に考える
「思い込み」を防ぐは、その事象を徹底的に考え分析することが重要です。
・その判断基準は今でも通用するか?
・なぜ、そのように判断を行うのか、理由は明確か?
このことを突き止めていくことで、答えが見えてくると思います。

日常生活でも、よく考えることは大切ですね!
参考文献
代表性バイアス(Representativeness Bias) ~投資判断において陥りがちな判断ミスとその回避の仕方(3) ~(https://www.ownersbook.jp/blog/basic_knowledge_of_investment/representativeness_bias/)
日常で役立つ行動経済学。「代表性バイアス」がもたらす様々な思い込み(https://un-chiku.com/representativeness_bias/)
こんにちは、glaten(ぐらてん)です。本日は、代表性バイアスについて解説したいと思います。